台風3号は、午後5時前に田辺市付近に上陸し、和歌山県内では、紀南地方を中心に非常に激しい雨が降りました。
和歌山地方気象台によりますと、台風3号は、午後5時前に田辺市に再上陸し、午後7時には、浜松市の南西およそ60キロにあって、1時間におよそ65キロの速さで東北東へ進んでいるものとみられます。中心の気圧は992ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25メートルで、中心の南東側170キロ以内と北西側110キロ以内では、風速15メートル以上の強い風が吹いています。
台風の接近に伴って、和歌山県内では、古座川町西川で午後5時前までの1時間に57・5ミリの雨が降るなど、紀南地方を中心に非常に激しい雨が各地で降りました。
また、風も強く吹き、串本町潮岬では、最大瞬間風速31メートルを観測しました。
こうした中、那智勝浦町が、天満地区の一部、6帯13人に避難指示を出し、対象となるすべての住民が、近くの公共施設に避難しています。また、御坊市全域の1万2565世帯、2万4119人と、那智勝浦町の市野々(いちのの)、井関(いせき)、八反田(はったんだ)、川関(かわせき)、天満中村(てんまなかむら)の各地区あわせて1467世帯2982人に一時、避難準備情報が出されました。
台風の接近に伴って、交通機関にも影響が出ました。
JR西日本によりますと、JR紀勢線の新大阪と新宮を結ぶ特急くろしおが午後からすべての運転を取り止めていましたが、午後8時15分・新大阪発白浜行きの特急くろしお27号は、通常通り、運行されることになりました。また、紀勢線の普通列車も新宮と御坊の間で運転を取り止めていましたが、運転を再開しています。
南海フェリーは、きょうの上下5便からあす未明の2便までの欠航を決めています。
東京と白浜を結ぶ空の便は、午後4時半、羽田発・南紀白浜着の219便と折り返しの218便が欠航となりました。